AWA INDIGO -about AZTEC FIELD TROUSERS-
先日デリバリーされた3月上旬アイテムの中で、
今期の中でもワイドなシルエットのAZTEC FIELD TROUSERSが入荷しています。
入荷のお知らせやWEBSITEのPRODUCTSページをご覧の方はお気づきかもしれませんが、
今回こちらのトラウザースは、染め方の違いで2型が展開されています。
そして、その中の一色は贅沢に藍染による染色が施されています。
以前、我々TheWeftのスタッフも実際に染色工場にお邪魔させてもらい、
目の前で藍染の工程を拝見させていただいたり、
実際に自分たちで染色を体験させてもらう機会がありました。
その時のことも振り返りつつ、本日は藍染についてじっくりと。
まずはアイテムの写真をご覧頂きましょう。
インディゴとも違った鮮やかで美しい色合いは藍染ならではのもの。
アイテム自体はU.S.ARMYのものをモチーフとしながらも、
日本古来から伝わる伝統的な染色技法を用いているギャップもユニークです。
CURLY&Co.やHansshakeのアイテムなどで、
これまで藍染を何度か用いていますが、
着物などにも使われるような染色であるものの、
カジュアルなファッションアイテムにも驚くほど相性がいいんです。
今回のアイテムも言わずもがなでしょうか。
別カラーのものも素敵ですが(個人的にも愛用中)、
実際に着用してみると、やはり藍染による特別感がアイテムに違ったニュアンスを与えてくれています。
また、天然染料による染色のため、着用を繰り返して行くと、
経年による色味の変化を楽しむことができるのも、藍染の魅力の一つ。
インディゴの様に自分色に変化して行く様を是非楽しんで欲しいと思います。
「藍染」と一口に言っても地方によって呼び方が違ったりします。
今回用いられているのは、香川県からもほど近い徳島県の「阿波正藍染」
日本の藍は日本固有の「蓼(たで)」と言う植物から取られます。
鮮やかで深みのある「藍染」ならではのブルーを表現することが出来ます。
阿波の藍は、吉野川に育まれた肥沃な平野で、藍作農家が育てた高品質な葉藍を原料としており、
この地の藍はその品質の良さから「本藍」(本場の藍)、
ほかの地の藍は「地藍」( 地方の藍)と呼んで区別され、全国各地で珍重されてきた歴史があります。
そんな素晴らしい品質の藍を用いて、
徳島県の無形文化財に指定された熟練の藍師によって一点一点手作業で染め上げられています。
実際に目の前で染色を拝見しましたがその手間と技術は相当なものでした。
小さなバスタブくらいの大きさの釜に藍の染料が入っており、
職人さんがその中にひとつひとつアイテムを浸して染めていきます。
藍染は染料が空気に触れることによる化学反応で色が定着するため、
長く浸していれば色を濃く染めていけるというものではなく、
何度も何度も、染める・絞る・乾かすの行程を繰り返すことで色味を調整します。
かなり手間のかかる行程で、
さらに一度色ムラが出てしまうとそれを修正することは出来ず、
機械では染色が難しいので、人の手によってのみここまで美しい色合いが表現されます。
洋服に限らず、大量生産でクオリティもある程度高いものが世の中には溢れており、
それらにはそれらなりの良さもあるとは思いますが、
そんな時代だからこそ人の手でしか作ることができないアイテムも大切にしていきたいです。
CURLY&Co.を通して、藍染に限らず日本のものづくりの素晴らしさも伝えていけたらと思います。
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田中